7月31日 落語教育委員会@鈴本

恒例の「携帯切ってねコント」は文七元結編。
落語会中に客席で携帯を鳴らしてしまったから身投げする!という喬太郎師とそれを止める歌武蔵師。そこへ、落語会中に携帯を鳴らされた噺家として、トボトボと登場した喜多八師(よっ!日本一トボトボが似合う落語家!笑)が今度は身投げしようとしたところ、喬太郎師と歌武蔵師に川に放り込まれそうになって三人で揉みあって、完。
歌武蔵師が喬太郎師に「お前が携帯を鳴らしたっていう落語会の噺家はこいつか?」と喜多八師を指すと、喬太郎師がここぞとばかりに声を張り上げ「この人です!国宝の弟子でございます!」に笑った。いや絶対小三治さんの人間国宝の件はいじってくるだろうとは思ってたけど、こんな雑なwwwって。

歌武蔵さんは「もう半分」
金目当てで罪もない老人を殺した夫婦が数年後子供をもうけた時に体験する、世にも恐ろしい老人の呪いとは?!というコワイ話。元力士の巨体で老人を殺すシーンを熱演する歌武蔵さん・・・怖いっす・・・同行した友人は、終盤のクライマックスで「ビクッ」ってなってましたw

続いてトボトボとw登場した喜多八さん。
枕はさらっと流し、始まったのは「傘の化け物」
追手から逃れる武士が夜半逃げ込んだ物置のような小屋には美しい女の先客が。
武士として節度と威厳を持って接する男に対して、女はやけに思わせぶりで、どう考えても誘ってる・・・いや勘違いか・・・?!たまらず手を出そうとするとひっかかれたりり叩かれたり。ラチが明かないまま夜が明ける、とそこには女はおらず、破れた傘があるばかり。「どうりでさせそうで、させなかった」www。喜多八さんの熱演に(いや喜多八さんの「女」はほんとに色っぽいのです)場内がドッと沸き、その笑い声もおさまらないうちに喜多八さんしれっと「植木屋さん、ご精が出ますな」って青菜ー!!!「青菜」は夏の定番の古典落語なんですが、最初に登場するのは風流で落ち着いたお屋敷の旦那様。冒頭のセリフもこの旦那様なんだけど、艶笑噺で湧く会場に突如現れた渋い旦那様に、場内大爆笑でした。ほんとにもうこんな青菜の始まり方見たことないわ!喜多八さん最高ッ!喜多八さんの青菜は初めて見たので嬉しかったです。ちょっと植木屋さんが飲み過ぎですけどww

トリは今日も弾丸トークがキレッキレの喬太郎さん。
7月に3人で九州を回って落語会ツアーをやってきたそうで、そのアレコレを枕でたっぷり聞かせてくれました。歌武蔵さんが空いてる飛行機で席の移動を求めたら、CAさんに「バランスが・・・」と断られた話とか、最年長で「疲れないようにテンションは上げ過ぎないで行こう」と言っていた喜多八さんが初日からはしゃいじゃってしょうがない話とかw 喬太郎さん的には一番小さな会場で目の前数十センチの最前列に座っていた胸もとの開いた巨乳女子に釘付けだったようで、「ああなると誰も上下(かみしも)振りませんね!一点を見つめて噺をしちゃって誰がしゃべってんのか分かんない!」ってwww なんて楽しそうな旅なんだろ。
初めて聴く噺でしたが、喬太郎さん世代が懐かしい(らしい)昭和の小ネタ満載で、場内の若い世代は若干ポカーンな部分もありましたが、でもやっぱり面白かった!ほんと「さくら水産」好きですよねww 冷蔵庫から鯉のあらいが出てきたり、飲み会で「もう半分」と言ってみたり、前二席へのオマージュ(?!)もあり、ほんとこれでもかと襲ってくる笑いの波がスゴイ。

いやー大満足。素晴らしい夏の一夜でした。
同行の友人は落語好き初心者なので、歌武蔵さんの怪談や、喬太郎さんの新作に「こんなのもあるんだね、奥が深いな落語!」と感心しきりでした。