5/29(木) 柳家喜多八 萬金寄席@新富区民館

柳家ろべえ「花見の仇討」
柳家喜多八「妾馬」
柳家喜多八「お直し」

喜多八師匠をもっとも近くで見られる落語会です。
パイプ椅子 x 50席くらい@区民館の一室。
開演前廊下をウロウロする師匠や、終演後楽屋の入り口でステテコ姿で常連さんと話しこむ師匠の姿も見ることができます。(見たいかどうかは別としてw)

妾馬、お直しと志ん生の十八番ばかりで至福の時♪
日々繰り返し聞いている大好きな志ん生と、目の前で演じているこれまた大好きな喜多八師匠がオーバーラップしてきて、なんだか二人を同時に堪能しているような贅沢な気分になりました。

「お直しはまだふわふわとやっている。そのうち自分なりの何かが出てきてうまいことなんとかなるんじゃないかと思ってる」と話す様子がほんと嬉しそうで、喜多八師匠のこの噺への愛を感じました。「最近志ん生の録音を聞いていたら、普通に往来を走る車の音なんかが入っていて驚いた。昔の寄席は木造だし狭いし、お客さんもそんな音も気にせず笑ってるし、そんなもんだったんでしょうね」とも。そうそう、私も志ん生の録音では「リンリンと鳴り響く黒電話の音」を聴いたことがあるw なんかでもそういうのも込みでいいんですよねー志ん生。登場して「えー」と言っただけでもう可笑しくて笑い声が起きちゃった客席に「これからなんか言うんですから」とあののんびりした口調で言ってさらにお客さんが笑っちゃう、みたいなやりとりもあったりして、ほんと聴いててニコニコしちゃいます。もしかすると喜多八師匠も最近志ん生にハマっているのかしら?!

日常生活や酒の話など、喜多八師匠ならではの気怠くひねくれたいつものまくらも好きだけど、この会では本編の噺が終わって拍手が収まるとおもむろに「えー今の噺はですね」と語り出されることも多く、「落語について」の裏話というか本音というか、そういう話を聴けるのも魅力。こじんまり会ならではだと思います。素晴らしい♪