3/20(木) 鳥越落語会 @浅草橋区民館


柳家ろべえ「だくだく」
柳家喜多八「棒鱈」
仲入
柳家三三粗忽の釘
柳家喜多八厩火事

3か月に一度、浅草橋区民館で開催される喜多八師匠の落語会。
前回行ったのは9月で、確か日記にも書いたんだけど「空いてて席の心配がないのはいいけど、あんまり空席が目立つと師匠になんか悪い」とか言ってたのがなんと!今回大入り満員!
理由はズバリ、柳家三三師匠がゲスト出演するからでしょうね。
実力派!本格派!将来の落語会を背負って立つ男!とまで言われている三三さんなので、まあ予想はしてたんだけど、やっぱりすごい人気やね、と開演間近になってバタバタと椅子を足すスタッフを見ながらしみじみ感心しておりました。

「棒鱈」は主人公が酔っぱらいですので、これはあれです。豊富な経験と日々の鍛錬に裏打ちされた喜多八師匠の「酔っぱらい」がいつものように降臨。素晴らしい。もう何言ってるかわかんない(笑)そしてその相手をする芸者がまた素晴らしい。さりげなく姿勢を正し襟元を手で押さえると、柔らかくこちらを見るその目、その微笑みはもう「女」!い、色っぽい!それ教えてくれ!(笑)
厩火事」ではダメ男の旦那に文句を言いつつも、惚れた弱みでなんやかやと自分への想いを確かめるべく奔走する女性が可愛い。甘えてみたり、拗ねてみたり、可愛いなーとこれも喜多八師匠演じる女性にメロメロ。厩火事志ん生小三治のを最近聴いてたので、喜多八さんのを聴けてうれしかったです。結果、三者三様で全部好き!という何の参考にもならない感想ですけど何か?!

三三さんの粗忽の釘はさすがの完成度。端正な語り口と淀みのない話運びに引き込まれる。間違って壁に長ーい釘を打っちゃった慌て者の主人公が、隣の部屋大丈夫かな?!と確認しに行くはずが、向かいの家に行っちゃったり、やっとお目当ての部屋に行ったのにその話を忘れちゃったり。どこの家でもそれを迎えて面喰い、戸惑う夫婦の描写が面白い。奥さんが慌て者に「釘さん」とあだ名をつけたり、面白いからと回覧板でその話を回そうとしたり(笑)いやー昔の長屋って楽しそうだなぁと思ったりしました。

いつものように喜多八さんの落語を間近で堪能できて満足だし、師匠のためにもお客さんがたくさん入った方がいいのも理解しているんだけど。でもやっぱり満員で活気にあふれた会場は「喜多八師匠っぽくないな・・・」とか思ってしまう(笑)師匠もよく「友達が居ないんだな、っていうような人が細々と集まっているのが寄席ですよ、大人の味わいですよ」とか言ってるので、きっとこのにぎやかで明るい大入り満員の客席には「ケッ。ハシャギやがって」とか思ってる・・・かな!?いや大入袋でも出て喜んで飲み歩いている気もするな・・・

まあいずれにしても、今回も最高でした♪
次回はまた「大人の味わいの会」に戻ってると思うので、のんびり楽しみたいと思います♪