伊坂幸太郎 『ライト編』

お待たせしました!(待ってないね)
いやー次はこれ書く、なんて、もう絶対書かないぞ!
なんかその時点で書く気が失せちゃって…(勝手に言っといてこの態度!)。
これをやれ!と言われるとやる気を無くすアマノジャクタイプなんですね、性格的に。勉強しなさい!と言われると「えー今やろうと思ってたのに言われたからやる気なくなったぁー」とかホザくタイプですね。(最低…っていうかそもそも自分で勝手に「やる!」って言ったんです私、ハイ)

さ、気を取り直して行きましょうっ!

<重力ピエロ>
ラッシュライフ
<オー!ファーザー>
アヒルと鴨のコインロッカー
<バイバイ、ブラックバード
<陽気なギャングの日常と襲撃>

うーん、まあ普通…でしたね。
いや、うまいんです。うまいんですよ。とてもね。
軽妙な会話と綺麗に回収される伏線、絡み合いリンクする人間模様。
ただねぇーなんか、残らないんですよねぇ。
ひっかかってこないっていうか。淡々とした話をスイーッと読んで、はい終わり、みたいな。まあ心地イイ暇つぶしってとこでしょうか。


陽気なギャングが地球を回す
これは好き。特殊な能力を持った4人が集まって銀行強盗!!
それぞれの能力の設定巧し、4人のキャラ立ちまくり、全員で胸のすくような大活躍!(って犯罪ですけどね)
ストーリーも二転・三転、最後までハラハラドキドキ。
これは快作ではないでしょうか。伊坂幸太郎の武器が全部活きてます。なんか輝いてます。キラキラしてます。読んでて超楽しい♪
でもこれの続編的短編集「陽気なギャングの日常と襲撃」はダメダメでした。これはもう蛇足以外の何物でもない。読む必要なし。

<残り全部バケーション>
本屋でたまたまこれを立ち読みし、ハマり、買い、そこから伊坂ツアーが始まったわけですが、結局いろいろ読んで、これが一番良かったっていう(笑)
ストーリーのジャンル的には、上でまとめて「普通」と切り捨てた辺りに入ると思いますが、これはそれだけじゃない、読んだ後何かが心に残り、元気になります。淡々とした話運びのなかにも、上の作品群には無かった「行間を埋める作者の愛」的なものを感じますね。技巧を超えた想いのようなもの。それが読者を「スイーッと」通り過ぎさせないのかな。とりあえず登場人物がみんな前を向いて(決して明るい状況でなくても)いるのがいい。言うセリフがいい(これはいつもだけど、でもいつも以上に)。連作短編集ですが、軸になってる主人公、岡田がいい。
wiki見たら、これが最新作なんですね。で、上でくくったのは結構前の作品が多い。ということで、伊坂幸太郎は確実に成長しているのですね(←エラそう)。最新の伊坂幸太郎は結構いいですよ、ということでひとつ。

次は…あ、やめます(笑)