ポルトガル旅行記 2/6日目 12/30(月)

時差ボケのせいか、変な時間に何度も起きたりしながら朝8時半起床。
朝食のレストランが可愛くて朝からキャーッ♪ってなる。キノコ類のガーリック炒め的なやつが超美味しくて感激。ロボエはパンが大好きなので、色々な種類のパンが盛られた籠にはりついて動かなくなっちゃった。黒っぽいパン、ライ麦パン、ゴマのパンなどなど。ちょっと硬いのを噛みしめて食べるのももまたいい^^チーズもハムも何種類もあって美味しい。驚いたのは見るからにほっくりと蒸しあがったサツマイモのスライスにシナモンが振ってあった一皿と、ポルトガルではポピュラーらしいかぼちゃのジャム。これはパンだけじゃなくてフレッシュチーズに乗せて食べたりしましたが素朴な甘さで美味しかったです。「いもたこなんきん」という言葉があるけれど、ポルトガルはタコも美味しいので、まさに「いもたこなんきんの国」!初日からかなり親近感^^

今日の最初の目的地はユーラシア大陸最西端の地、ロカ岬。
ロカ岬の最寄駅カスカイスまではメトロとポルトガル鉄道を乗り継いで約1時間。まずはpasmo的なカードを購入し15ユーロ(¥2100)をチャージ。リスボンのメトロはゾーンで分けられているんだけど、観光地はほとんど同じゾーン内で、同じゾーン内はどこまで乗っても1.40ユーロ(¥200)なのでこれは安い!路線は色で分けられてて、赤・青・黄色・緑。表記はポルトガル語なので読めないんだけど、表示の色で識別可能なので助かる。ちなみに赤=Vermelha 青=Azul 黄色=Amarela 緑=Verde と全然英語との共通点が無いのでほんと理解の手がかりすら与えてくれないんですよねーポルトガル語って。

カスカイスからバスに乗り、起伏の激しい道を運転手の激しい運転でゴトゴト登っていくこと40分、ついにロカ岬に到着!ホテルを出た時は曇っていた空にこの頃から晴れ間が見えだし、海も青くてとっても綺麗。岬なので風が強くて大変だったけど、寒くはないのでウロウロ歩き回って「ユーラシア大陸最西端」を満喫しました。ポルトガルの有名な詩人カモンイスが大航海時代を詠んだ詩の一節「ここに地果て、海始まる」が刻まれた石碑があり、みんなそこで記念写真を撮っていました。もちろんポルトガル語で刻まれているので読めないんですけどね(笑)。地図上で観たポルトガルを思い出し、そうかここがユーラシア大陸最西端なんだ、こっから考えると確かに日本は「極東」なわけだなと目の前の青い大海原を見ながら感慨深い。しかしこの果てしない水平線を見て「あの向こうには何があるのだろう!行ってみたい!」と、この大海原に船を出した大航海時代の人達はほんとすごいなと思いました。もし私がその時代にこの景色を見たとしても、まあ「あの向こうには何があるのかな?」くらいは思うかもしれないけど、行ってみたい!とは絶対思わないね。怖いもん。水平線の向こうは水がゴウゴウと流れ落ちる崖だと思っていた古代の人達も居たと聞いたことがあるけれど、ほんとそうじゃないという保証はないわけだしね。パイオニア精神というのはいつの時代もほんと尊敬します。

そしてここで事件発生!!さっき買ったメトロのカード、日本から持ってきた100均のフック付パスケースに入れてバッグに付けてたんだけど、それがフックだけ残して忽然と消えていました!おそらく岬のすごい強風に100均のやっすいパスケースが引きちぎられ、飛んでいった模様。財布をバッグにしまう時に気づきフックを二度見しました(笑)ロボエに報告すると「えー!今朝チャージしたばっかりなのにね…」と悲しんでくれて、ロボエの優しさに感動。私が逆の立場だったら絶対爆笑しちゃうもん。だって勝手に100均で得意げにこのパスケース買ってきてだよ?ロボエにも1個あげて「これに入れてバッグに付ければ便利だよ!」とか言ってドヤ顔で付けてたと思ったら数時間後にフックしか無いってwwwああもう今思い出しても笑えるわwwwもちろんロボエにはすぐに返してもらい、捨てました。

駅前までバスで戻り、謎の豆汁ごはんのランチ(写真参照)を摂った後、今度は大航海時代の遺跡が多くのこるベレンへ移動。
大航海時代、まさにここから新大陸発見を目指す船が出発したらしい。まず見に行ったのはその川沿いに建つ「発見のモニュメント」。大航海時代に大活躍しポルトガルの栄華を築いたヒーロー、エンリケ航海王子を先頭に、バスコ・ダ・ガマやマゼラン、フランシスコ・ザビエルなどその時代の有名人達がずらりと並んでるんだけど、いやデカい!とにかくデカい!!(←頭の悪い感想(笑))いやーなんかほんと衝撃的な大きさでした。あと衝撃的だったのは、ザビエルが全然ハゲてないこと。二人で気付いて「ハゲてない!ハゲてないよ!」と指差して大騒ぎ(←バカ)これは帰ってから調べたんですが、ザビエルのあの頭はハゲているのではなく、宣教師の髪形なのだそうです。さらにザビエルの属していた派ではその習慣が無かったのでザビエルは実はあの髪型ですらなかったという説もあるとか。一番驚いたのはうちらに馴染み深いあの頭のザビエルの絵は「彼の死後数十年後に日本人絵師が想像で描いたもの」だということ!ビックリですね。ヨーロッパの人が日本に来てあの絵を見たら絶対「誰やねん!」てなりますね(笑)あと気になったのはめっちゃ怖い顔でこっちを見ながら何かを担いでいるオカッパのお兄さんなんだけど、これはいまだに誰だか不明。

次に向かったのは発見のモニュメントの道路を挟んで反対側にある、世界遺産ジェロニモ修道院。これは大航海時代に得た莫大な富をつぎ込んで作られたという豪華な修道院で、バスコ・ダ・ガマとさっき出てきた詩人カモンイスの棺も納められているとか。しかしまずうちらがハマったのは修道院の前にあった巨大な噴水!デカーい!デザインが素敵ー!と修道院そっちのけでしばらく夢中で鑑賞した後、やっと修道院へ。近づくとさらに迫力が増し、外観だけでなんかもうゴージャス!って感じしますよね。そこかしこに施された彫刻が細かくて美しい!これは中も楽しみ!と思ってたらなんと!本日休館日!うへー…名残惜しく外観をパチパチ撮って退散。

気を取り直して近くにあるナタのお店「パスティス・デ・ベレン」へ。ナタとはひところ日本でも流行ったエッグタルトのことですが、これはポルトガルのしかもここ、ジェロニモ修道院が発祥なのだそうです。そしてポルトガル一うまいと評判のこのお店は1837年創業の老舗で、ジェロニモ修道院から伝わったレシピが今も受け継がれている人気店。私は日本でもエッグタルトとやらを食べたことが無かったのですが、これはもう!ほんとに美味しかったです!そとはパリッパリで中には甘さ控えめのおいしいクリームがたっぷり!席に置かれているシナモンをかけて食べるとまた美味しい!あっという間にカフェオレ片手にパリパリムニャムニャと二個ずつ完食。これで二人で6ユーロちょい(\900)は安い。7ユーロ渡して「釣りはいらねえぜ!」と言うと、お兄さんが満面の笑みで「Thank you! Happy New Year !」と言ってくれて「そうか今は年末だったんだった」と不意に思い出す。外に出るとお店に入り切れない人たちで店の入り口~外の道までごった返していて驚きました。でもほんと、ポルトガルへ行ったら絶対ここは行くべし!

ベレンから観光客でにぎわうリスボンのショッピングエリア、バイシャ・シアードへ移動し、まず目指したのはCAMPER!私の大好きな靴のお店(本店はスペイン)なんだけど、日本で買うと一足¥25000とちょっとお高い。でも以前ロンドンに行った時、クリスマスセールやら円高やらでなんと1足8000円で買えたので、スペインのお隣ポルトガルでもきっと安く買えるだろう!なんなら2-3足買っちゃえ!と出発前からかなり期待を膨らませていたのですが…結局まさかの路面店ゼロでした(泣)。あらかじめCAMPERのHPでこの地域のお店を調べて行ったんですが、やっと見つけたと思ったら「靴のセレクトショップ」で、CAMPERは数足しかなく…諦めきれずCAMPERの路面店て無いの?とか聞いたんですが「NO」でしたね。ガックリ…。日本で靴のサイズを探すのに苦労している(大きいからね)ロボエも一緒に残念がってくれてたんですが、しかし私が店員にCAMPERのことを訊いてる横でロボエが急に真剣な顔でバッグを手に取りためつすがめつ鏡の前でポーズを取ったりし出し(笑)「これ下さい!」ってえ!?く、靴じゃねーの?!みたいなね(笑)女子旅の醍醐味ですね^^

で、靴は諦めて、もう一軒二人で楽しみにしていたお店、ルヴァリア・ウリセス!これは1925年創業の革の手袋の老舗。小さなお店ながら驚くほどたくさん革の色や種類があり、オーダーメイドもできるというので、ちゃんとした革の手袋が欲しかった私と、日本では手袋のサイズが無いというロボエ(全部そんな理由か!(笑))は楽しみにしていました♪ほんとに狭いお店で3人入ったらいっぱい!なので、みんな外から店のカウンターの後ろに並んでいる手袋を覗きこんだりしながら順番を待つんですが、私達が二人同時に「あ!あれ!」ってなったのが、薄いグレーがかったクリーム色のようななんともいえない味わい深い色の一着。と、なんとうちらの前の女性がそれ!と言って試着!店主の素敵なおば様が彼女にそれを着けさせながら私たちにニコっと笑いかけて「あなた達は何か気に入ったのあった?」と言うので、私達はモゴモゴと口ごもりながら「実は私達もそれがいいなと思ってたんです」というと「あらー残念。これは最後の一着なのよ。彼女が気に入らなかったら、チャンスがあるかもね」とのこと。そして試着を終えた彼女はもちろん「わぁ素敵!これにする!」とのことで夢は一瞬で潰えたのでした。そして私たちの番になると、まずはおば様が私達の指先から手首までをじっくり検分し、サイズを見てくれます。そして好みの色とかデザインを聞かれ、候補の手袋を何着かカウンターに並べてくれます。試着は、カウンターの上の「ひじ用のちっちゃなクッション」にひじを乗せ、おば様が手袋の中に粉をはたいてからゆっくり手袋を着せてくれます。う~んうっとり…気分は貴婦人(笑)何着か試着して二人で悩んだ末、私はネイビーの革と茶色のヌバックの二着、ロボエはダークブラウンの革の一着を購入。手袋自体もすごく気に入ったし、ロボエといろいろ選んだり、おば様と相談したり、このお店でのショッピングがとても楽しかったので、一生大事にしようと、とても思い出の詰まった手袋になりました♪

朝からさんざん歩き回っている私達ですが、最後に大満足の買い物ができたこともあり疲労も忘れ幸せな気分。そのまま調べておいたレストランへ向かい、ディナー。ガイドブックに載ってた「目玉焼きのせステーキの特性クリーミーソースがけ」と「タコと香草のサラダ」。ポルトガルのお料理は量が多いので日本人なら一人前を二人で食べてちょうどいいくらい、とガイドブックにあったので二人でシェア。飲み物はこれも楽しみにしていたVINHO VERDE(緑のワイン)!完熟前のブドウから作られる微発砲で弱め(アルコール度10%くらい)の白ワイン。(赤もあるみたいだけどVINHO VERDE!と言うと基本的に白が出てくる)これはほんと飲みやすくて爽やかで美味しい!二人で毎晩1本飲んでました。この日飲んだのは中でも人気のCASAL GARCIAという一本で、これは日本でもネットで買えるので、帰国後も飲んでます^^しかしポルトガル、やっぱり物価が安い。だって二人で満腹になってVINHO VERDEを一本空けてもお会計が約33ユーロ(¥5000)だもんね。
うちらが相当美味しそうにステーキとポテトをモシャモシャ食べてたからか、隣のテーブルに座ってたアジア人女子二人(多分中国人?)に「それはなに?MENUのどれ?」と熱心に聞かれ、教えてあげました(笑)

明日はいよいよ大晦日
リスボンから北へ特急で3時間のポルトという街へ行きます♪