ポルトガル旅行記 5/6日目 1/2(木)

明日お昼のフライトでリスボンを発つので、今日が丸一日使える最終日。
よーし今日はリスボンを満喫するぞー!と意気込む私を起こしたのは窓を叩く雨の音。
うひー!今日はリスボンの高台にそびえるサンジョルジュ城へ行くんだー!晴れてくれー!雨あがってくれー!と天に祈るも届かず。サンフランシスコ教会に二日間通ったくらいでは神は振り向いてはくれませんね(←当たり前)。残念。。。

それでもホテルを出るころには雨も弱まり、小雨の中お城行きのバスが出るフィゲイラ広場へ。
バスはマイクロバスサイズで意外に小さい。サンジョルジュ城は結構な観光名所なので、こんな小さなバスじゃ観光シーズン大変なのでは、と思ったんだけど、走り出してその疑問は氷解。高台にあるお城までの道のりは狭い路地を曲がりながらギュインギュイン上っていく急坂。これは大きな車体では無理ですね。民家の軒先の洗濯物をかすめながら走る車窓の光景に釘付けでした。しかし車中ずっと、最前列に座った常連客らしいおばちゃんと運転手のハイテンション会話がすごい。二人でずっと大爆笑ですよ。そんである停留所に着いたんだけど、運転手さん達の会話は相変わらず大盛り上がりなので、うちらは終点と思わず座っていたら、他の乗客が「ここ終点だよ、お城着いたよ」と教えてくれてビックリ(笑)まさかあのおばちゃんは終日バスを降りることなく運転手と盛り上がっているのか?!という謎を残したままうちらはバスをおり、お城へ。

チケットを買って敷地に入ると、高台で遮るものがないから風がすごくて、小雨のはずなのになんだか暴風雨のような様相。それでも間近に見るお城は大迫力で感動し、パチパチと写真を撮って広い敷地内を歩きまわる。大砲が多数残る城壁付近からはリスボンの街が一望できて、遠くに霞む海とオレンジ色に連なる屋根が美しい。夏には真っ青に晴れ渡った空にこの景色が映えて本当に美しいそうです。ま、雨は雨で、濡れて鈍く光る大砲は迫力があったし、雨にけぶる遠くの海を眺めながら、1400年前はこうやって海からの敵を迎え撃っていたのかしらと感慨にふけるのもよいものでした。なにより人が居なくて静かなのがいい。イニシエのお城には静けさがよく似合う…。海外でお城を見るのは初めてだったんだけど、ほんとにてっぺんは凸凹になってるんだー!と感激し「スーパーマリオに出てくるお城みたい!」と大はしゃぎ。階段をどんどん駆け上っていって旗に飛びつきたくなるー!(笑)日本だと過保護に柵を作ったり立ち入り禁止にされそうな危険ポイントも多々あるんですが、全て野放しなので、いろんなところに登ったり入ったりして思う存分お城を探検できて超楽しかったです。もちろんロボエは故郷(ラピュタね(笑))に戻ったかのように馴染んでおり、みずからロボット兵が花を指に挟んで歩くシーンを再現して見せたりしてゴキゲンでした。散々楽しんでからお土産屋さんへ。ロボエがいいにおいのせっけんを見つけて、私までそれにハマる。ホテルでなんかいいにおいがすると思ってたんだけど、その匂いに似てて思い出にと思って買いました。ポルトガルは石鹸も有名みたいなんだけど、しかし一個1000円くらいして結構お高い。。。もったいなくて体は洗えないので部屋に飾ってます。

バスでフィゲイラ広場へ戻り、そして憧れの(?!)ジンジーニャスタンドへ!ポルトガルでポピュラーなサクランボのお酒「ジンジャ」をショットバーで一杯ひっかけたい!という夢を叶える(笑)しかし実際行ってみると地元のおじさんだらけでちょっと気後れ。店主のおじさんが仏頂面でさらに気後れ。そんで出てきたお酒がつ、強い!(アルコール度23%)。まわりのおじさんはもらったらグイッと飲んであばよっ!てな感じですが、さすがの私(?)もそれはできず、チビチビと飲む。しかしそれでも飲みきれず、でも店のおじさん顔怖いし残せないなとか思っていたらちょうど私の横に洗面台的なものを発見!おじさんの隙をみてここにちょっと流しちゃう作戦を立てていたら、ロボエが果敢にも(いやいつものマイペースで微笑みながらだけど)おじさんに話しかけ、お酒の瓶を写真に撮らせてもらったりしている!今だ!とちょっと流し、またチビチビ飲んだんだけどそれでもやっぱり飲み干せず、最終的にはロボエに飲んでもらったww自分のをとっくに飲んだ上に無造作に私の分を飲み干すロボエ。ほ、惚れてまうやろー!(←古い)味は日本の梅酒に近く、向こうでは庶民の生活に溶け込んだお酒なので、そんなところも日本で言う梅酒に近い気がします。ゆっくり時間をかけて味わいたいお酒ですね。ショットとかじゃなく(←負け惜しみ)。

そして次は私のお目当ての生クリームたっぷりのダッチェス(エクレアのようなもの)を食べに、1829年創業の老舗カフェ、コンフェイタリア・ナシオナルへ。目をキラキラさせてショーケースを覗くと、なんとダッチェスが無い!!OH NO !!ポルトに続いてここでもお目当てのケーキを食べ損なうという悲劇。。。そして涙でかすんだ目で適当にケーキを選び、得意のカフェオレと共に頂きましたが、このケーキが甘すぎて全然喉を通らないという悲劇!!んもー。。。ロボエはまたビッカを飲んでたんだけど、初めてオーダーをポルトガル語でできたと嬉しそう。ずっと挑戦はしていたんだけど、通じなかったんだよね、だってロボエはずっと「ビッテ」って言ってたから(笑)ちっちゃなバイキングか!(ってそれはビッケ)

お店を出て、今日の午後はロボエとは別行動。教会大好きロボエは再びベレンへ行き、この間閉まっていたジェロニモ修道院を見てから、リスボンに戻ってまた教会を2,3見る予定。私は教会はもうポルトで満足したので、午後はずっとリスボンで大好きなお土産ショッピング!まずは食器・キッチングッズのお店へ行くもお休み。次に繊細な金細工(伝統工芸品)で有名なお店に行くもこれまたお休み。ガイドブックで期待を膨らませていたいろんな魚介類の缶詰専門店もお休み。ジャムやパテを楽しみにしていたお店もお休み。・・・・・・・・・ってコラッ!!と一人路上でポルトガルにツッコむ。元旦はともかく、2日は営業しよう?いくらオフシーズンとはいえ、結構観光客居るよ?日本でも初売りは2日からやるよ?と恨みがましく思うも仕方ない。それでもレトロなパッケージが可愛い缶詰やオリーブオイルの並ぶお土産屋さんや、アソーレス諸島というお菓子で有名な地方のお土産を売るお店などを見つけて胸をなでおろし、いよいよショッピング開始!
ノートのお土産リストを見て、あれを何個、これをこの人に、と考えながらウロウロしていると、ふと可愛い布製品や食器などが飾られているショーウィンドーを発見。中を覗くと、カウンターにはおばあちゃんが一人。狭いながらも色々可愛いものがあり、中でもパンを入れる布製の籠に一目ぼれしたんだけどあまり数がなく、「もっとないですか?」と聞いたら「無いわねー」と言われションボリ。でも他にも色々あるのでそれらを見ていたら、急におばあちゃんが地下から現れ「あったあった!」と探して持ってきてくれて感激!そして地下にも商品があるというので案内してもらったところ、地下は主にテーブルクロスやリネン類などが充実していました。ポルトガルはリネンやレースなども有名で、このお店にあったのも手縫いで質の高い製品だということでしたが、お高いこともあり買いませんでした。また二人で一階に戻ってくると、いつのまにかおじいちゃん出現!棚に並んでいるポルトガル各地の工芸品の食器についてなど色々説明してくれました。パン入れと食器も買って、カウンターでおばあちゃんが一生懸命包んでくれるのを見ていたら、おじいちゃんが色々話しかけてきてくれて楽しかった。東京は人いっぱい居るんでしょ?ポルトガル全人口より多いんじゃない?とか、また来年も来たらどう?年末じゃなくても夏とかいいよ!そしたらまたお店来てね!とか。日本語3つ知ってるよ、といって「ありがとう!またどうぞ!さよなら!」とか(笑) またこのおじいちゃんの距離感が絶妙で、ひとしきり話すとぷいっとどこかへ行っちゃう。それで私がまた所在無くおばあちゃんの手元を眺めていると、急にまた現れて「それであなたは日本で何してるの?学生?働いてるの?」とか急に話し出す、その繰り返し(笑)それで、あんまりいいお店で素敵なご夫婦だったので、写真撮ってもいいですか?と聞くといいよ!と言ってくれたのに、カメラを向けると決してこっちを見てくれないという(笑)いやぁほんと素晴らしいお店でした。

次は安くて美味しいお土産を探そうと地元のスーパーへ。入るなり鼻をつく異様なニオイにひるんだんですが、正体はなんと昨日大騒ぎして初体験した食材、バカリャウ!山積みに売られている姿を見て、ほんとに国民食なのだなと納得しました。しかしスーパーは当たり前だけど全部ポルトガル語表記なのでパテとか缶詰も全然内容がわかんなくて結局何も買わず。そろそろお腹が空いてきたので、ポルトガルのB級ランチの定番、ビファナを食べに行くことに。ビファナは甘辛い汁で煮た豚肉を挟んだハンバーガーみたいなもので、チーズやパイナップルなどトッピングもできるんだけど、MENUがポルトガル語で全然わかんないので「ビファナ!」とシンプルにオーダー(笑)。そして出てきてサイズにビックリ。まあもうポルトガルサイズに慣れろよって話ですが、ほんとこれ半分でいいです。オレンジジュースを頼むと、目の前で機械でしぼってくれて、このジュースが超美味しかった!このお店はビファナだけだとカウンターで立ち食い、他のお料理も頼むなら席に座る、というルールなので、私はビファナとオレンジジュースをカウンターで食べたんですが、隣で食べるお兄さんがマスタードをジャンジャンかけて食べてたので真似してかけるとアクセントになって美味しかったです(大きすぎて途中で飽きてきたので(笑))。

さて、お土産プランも大体固まったのでチェックしてきたお土産屋さんを回り次々に購入。店の人が「荷物こっちで預かっておくからゆっくり買い物して?」と声をかけてくれるくらいの大荷物に(笑)。特筆すべきは日本の金平糖の起源、コンフェイトというお菓子ですかね。これは話のタネにもなるし、美味しいし、友人に配ろうと6袋購入。したんだけど、あとでホテルで軽い気持ちで味見味見~♪と一袋開けたら!くっそマズイ!!!ええええ!!なんでなんで?!金平糖がまずいとか日本じゃ考えられないんだけど?!とロボエにも食べさせて大騒ぎ。なんか独特の香りが付けられていて受け付けなかったので、「誰か食べてください」とメモを付けて全部ホテルに置いてきました。ということで、まあそのコンフェイトも入った大きな袋を抱えヨロヨロとホテルへ戻ると時間は17:00。ロボエと夕食のレストランでの待ち合わせは19:30なので、19時まで休憩!とベッドに倒れ込む。手も足もパンパンです。でも素敵なご夫婦のお店にも出逢えたし、大満足のショッピングでした~♪

長くなっちゃったので夕食~帰国までを次回書きます!次回いよいよ最終回!(笑)