プラハ旅行記(12/28~1/3)四日目~大晦日ショッピング~

昨日までに街で「元旦お休み」の張り紙をよく見かけたので、お土産ショッピングを一日繰り上げて今日に!キャーッ♪お土産ショッピング大好きっ♪まずはスーパーに突撃!海外のスーパーって楽しいよね~♪尋常じゃない品揃えのうえ信じられない安さ(350mlの瓶が数十円から買える)のビール売り場に驚愕!さすが一人あたりのビール消費量世界一の国、チェコ!ビールをお土産にあげたい人もたくさん居たんだけど、いかんせんビールは重い…ので断念。主にお菓子や、紅茶、昨日レストランで感動したスープと同じ味のスープの素を探したり。そしてチェコで人気のお菓子と言えばなんといってもKOLONADA。これは温泉地名産のウェハース的お菓子(日本で言う炭酸せんべいみたいな感じ)なんだけど、色々な種類のKOLONADAがそこらじゅうのスーパーで売ってます。まあとびきり美味しいっ!ってわけじゃないけれど、甘さ控えめで素朴な味わい。

 次はチェコの国民的人気アニメ「もぐらのクルテク」に会いにおもちゃ屋さんへっ!もぐらのクルテク、今回初めて知ったんだけど見るからにゆるくて素朴で超可愛い!そしてお店で見つけた彼の仲間の「ウサギくん」に一目惚れし、いろんなサイズのウサギくんを並べていじくり回して来ました。30㎝以上あるウサギくんを連れて帰るか散々悩んだ末、グッと堪えて指人形に。でもまたこの指人形のウサギくんが可愛いの♪クルテクは観光客にも大人気で、文房具から食器や文具まで、お土産屋さんに並ぶ豊富なグッズを見てるだけで楽しい♪あるお店で発見したクルテク専用の小部屋なんてもう…!鼻血出ちゃうっ!

 さてさて鼻血を拭いて、次に目指すはボヘミアガラスのお店。チェコ西部のボヘミア地方で採れる原料をもとに作られるボヘミアガラスは5世紀頃からのチェコの伝統産業。17世紀に宝石彫刻の技術のガラスへの応用が発明されプラハでガラス工芸が繁栄し、日用品からシャンデリアまで、美しいカットの施されたガラス製品がヨーロッパ中で人気を博したそうです。旧市街広場の近くのエルペットという大きなお店では、色々なデザイナー・メーカーの作品が一堂に会していて、花瓶・グラス類・水差しなどなど、店内を見て回るだけでも楽しい。キラキラ輝く大ぶりなグラスや花瓶も見事なんだけど、小さい中に細かいカットが繊細な輝きを放つ小物類に魅せられ、いつしか陳列ケースに張り付いて夢中。そしてふと横を見ると日本人スタッフが微笑んでいるという完璧なお買い上げコースw(日本人ツアー御用達のお店らしい)。去年大きな病気をして静養中の叔母と、お花の好きな母に、小さな花瓶を一つずつ♪

 お店を出ると、目の前にある旧市庁舎の時計台前に人だかり。天動説に基づいた天体の動きを表しているというこの「天文時計」は、毎正時に小さな二つの窓に12使途が一人ずつ顔を覗かせるからくりが有名で、それを観に観光客がわんさか集まるのです。しかしこのからくり時計、当時(15世紀)あまりに画期的だったため、これを作った技師が他で同じものを作らないように両目を潰されてしまったというエグイ言い伝えが!ギャー!どいひー!ということで早速人ごみに突撃、時計の正面ベスポジに潜入し待つこと10分。カーン♪という鐘の音と共に二つの窓に次々に人形が現れては消えていく。しかし正味1~2分で終わってしまうのであっけなく、みんな「もう終わり~?!」的なリアクションでしたw ガイドブックに大々的に載ってるのでハードルが上がっちゃってるんだけど、あまり期待しないで見ると、素朴で可愛らしいからくりが味わい深いと思います。でもまあ一度観れば十分だけど。

 からくり時計から旧市街広場を挟んだ対角線上には、かつてカフカが学んだ王立プラハギムナジウムが入っていたゴルツ・キンスキー宮殿があり、そこから昨日コンサートを聴いた聖ミクラ―シュ教会を過ぎるとすぐカフカの生家。今は一階が「カフェ・カフカ」になっており、建物にはカフカの顔の彫刻が飾られていました。いやー家から学校が近くていいなぁ!(そこ?!w)
カフカゾーンを満喫後、また旧市街広場を横切り、しばらく歩いて次は「黄金の虎」を観に行く。ここはチェコの代表的な作家ボフミル・フラバル初め著名人が足しげく通ったというプラハ一有名なホスポダ。ビールの味もプラハ一と言われ、毎日常連客でギュウギュウらしい。入りたかったんだけど、ビールの聖地でビールを残す勇気が無かったので入らず。しかしお店の前で写真を撮っている間にも続々とお客さんが入っていったので、内部の賑わい推して知るべし。

 さて、散策も一段落したところで、昨日ステンドグラスに感動したムハの美術館を目指して出発!…した…はずなんだけど、え、どっち?! なにしろプラハは路地が多く、地図を見ても迷うのです。難しい顔で地図と周辺を見比べているとアラサ―白人女子が話しかけてきて、助けてくれるのかと思いきや逆に道を聞いてくるというサプライズ!いやよくこの状態の私に道聞いたね?っていうw 目的地の方向が同じだったので「いや私もそっちへ行きたいんだけど迷ってるところ」と言うと「そうなの?じゃあ一緒に行こう!」と地図を差し出され「で、私たち今どこ?」ってそっから!?現在地は大体把握してたので教えてあげると、彼女の頭の中でピピっと指令が出たように「じゃあこっちね!」と颯爽と歩き出し、そ、そうなの?と地図を見い見いへっぴり腰でついていく私。するうちに、見慣れた風景になってきたので急に自信を取り戻し、彼女の探していた駅を「ほらあそこだよ!」とドヤ顔で教えてあげました。彼女とはそこで別れ、私は無事ムハ美術館へ。チェコで生まれパリで美術を学んでいたムハは35歳の時、舞台女優に依頼された一枚のポスターがパリで評判となり、一気に成功の階段を駆け上った人物。女性を描く官能的で儚げなタッチと、何とも言えない色合いがなるほど一度観たら忘れられない印象を残します。美術館はとても小さいのでスルッと見てしまいますが、初期のポスターや一時期ゴーギャンと同居していたなど興味深い経歴も知ることができて面白かったです。

 時計を見るともうお昼過ぎ。朝から歩き通しでお腹もペコペコ。目の前にあるバーガーキングに吸い込まれそうになるも踏みとどまり、せっかくだからとホテル近くの市民会館まで戻り、日本語のメニューがありお料理も美味しいと聞いていた地下のレストランに入る。私の前には日本人カップル、後ろには欧米人家族。しばらく入り口で待たされてから席に案内され、渡されたメニューから選び、いざ注文しようとウェイターを呼び止めると「あと10分で閉店なので注文は受けられません。今日は大みそかなので」ってハイ意味わかんない。じゃあなんでさっきのスタッフは案内してくれたの?メニューくれたの?ねえねえなんで?!と問い詰めたいのをグッと堪え、ため息をついて店をあとに。罰金からこっち、この国のおもてなしには期待していませんので、諦めの速いこと風のごとし。目の前のショッピングモールのフードコートに行くと、大みそかだからかすごい混雑。やっと席を見つけてラムチョップを頼んだら、見るからに焼き過ぎのカッサカサのが出てきてげんなり。食べるとやっぱりパッサパサのカッサカサで味付けも何もない。素材の味を活かすにも程があるだろっ!とほとんど残し、お金を払ってこれまた静かに退散。うーお腹が空いたよぅ…誰か…誰か食べ物を…とヨロヨロ出口へ向かうと、キッシュ売りのスタンドがあったのでコレだ!と飛びつき、あっしに一切れ売ってくだせぇと涙目で購入。そのままホテルへ戻り、部屋で紅茶を入れて美味しく頂きました。

 夜はコンサートへ行く前に、早めに出て旧市街広場のクリスマスマーケットへ♪プラハでは年明けまでやっているので、ヨーロッパのクリスマスマーケットに憧れていた私は大喜びでほとんど毎晩行ってました。温めて飲むハチミツのお酒が美味しかった♪その後教会に思ったより早く着いてしまったので、近くの屋台でホットワインを飲んで時間を潰す(飲み過ぎw)。海外へ行くとあまり年末年始感が無いので忘れがちなんだけど、そうか今日は大みそかなんだよなぁと思いながら街ゆく人達を見ていると、みんなやっぱりどこか楽しそう。プラハでは大みそかに爆竹を鳴らす風習(?)があり、「バーン!」と響く爆音が街全体の興奮を加速させて行く感じ。慣れない爆音にビクッ!ってなりながら寒い街角で湯気に目を細め、ホットワインをすするひとときは、通り過ぎるトラムの明るい車窓にギュウギュウに詰まった笑顔と共に、2014年大みそかのいい思い出♪

 今日コンサートが行われるのは12世紀頃建てられた「壁の中のマルティン教会」。変わった名前ですが、これは教会の壁が、その後の都市整備で新しく建てられた壁に埋め込まれてしまったことからこう呼ばれるようになったそう。この一画、夜は暗くてちょっと怖い。恐る恐る入り口に近づいていくとボサボサのロン毛にくたびれた革ジャン、すりきれたジーンズ、みたいなおじさんに声をかけられて余計怖い。しかし私がチケットを渡すと嬉しそうに「SUZUKI!」と叫び「俺さーバイク好きだからSUZUKIなんて興奮しちゃう!いいなーSUZUKI !」と謎のハイテンションで教会内に案内される、そんな始まりw(名乗った時のこのリアクション、海外では時々ありますw)プラハでのクラシックコンサート@教会は、受付や呼び込みをこの手の怪しい風体のおじさん(失礼)がやっていることも多く、街中で彼らが配るチラシも怪しい!と近づかなかったんだけど、それも教会コンサートのチラシだったりしました。クラシックコンサート!というとなんとなく非日常的高級感を感じてしまう私からすると最初は驚きましたが、もう音楽が市民の生活に溶け込みすぎてるんだろうな、と感心しました。

今日はパイプオルガン+バイオリン+ソプラノ歌手の3人編成。
薄暗い教会の中に響き渡るパイプオルガンの音色と透き通るようなソプラノが美しく、やはり教会にはパイプオルガンと人の声が映えるなぁと感激。時たま遠くで鳴る爆竹も旅情を添え、おじいちゃんおばあちゃんから孫まで家族総出で来ている一団の笑顔に自分の家族を思ったり、思い出深いコンサートとなりました。しかしやはり後半凍えてきて、終了後は爆竹の中足早にホテルへ。年末年始いつも「どん兵衛」持参しても食べた事ないので今回はいいかと持ってこなかったんだけど、今回こそ欲しかった!と思いつつキッシュの残りを食べて10時就寝。 街では花火の上がるカウントダウンイベントもあったんだけど、一人だし、大騒ぎの人ごみで危険な目に遭ってもと外出は控えました。夜中に一度、遠くで鳴る大量の爆竹の音に目が覚めたので、ああ年が明けたのかなと思いながら昼間の疲れにまたすぐ寝入ってしまう、そんな2014年最後の夜でした♪