百日紅サイコ―♪

葛飾北斎の娘、お栄23歳。父娘で汚い長屋に暮らし、狭い部屋で絵を描く日々。金にも名声にも興味はなく、火事、女(男)、酒、そして自分の絵、ただただ自分の興味だけを追いかける野生動物のような父娘の暮らしが最高にロックで、椎名林檎の主題歌と相まってめっちゃカッコイイ。

建物や街並み、行きかう人々まで生き生きと再現された江戸の町がとにかく新鮮で、長屋の間取りや、吉原の張見世など、落語で馴染はあるけど見たことの無かった世界にワクワクした。

中でも江戸の町に跋扈する魑魅魍魎がヨダレが出るほど魅力的で、北斎の話す「自分の手が抜け出して夜の町を飛び回る話」や、父娘で目撃する「夜明けに伸びる(?)花魁の首」、お栄の描いた地獄絵で心を病んだ奥方の観る怖ろしい幻覚の数々(シャレコウベが咲き誇る木…!)とかほんとシビレタッ!!

個人的には、声優陣が軒並み普通の役者さんなのがちょっと…でしたが、いやイイ映画だ。面白かった。(ネームバリューとかどうでもいいからアニメはプロの声優さんで観たい派…)
月並みですが、ほんの200年前には日本はこういう暮らしをしていたんだなぁと普段あまり感じない過去から自分につながる歴史の流れをしみじみ感じたりもしました。

原作があるようなので早速図書館に予約。原作読んだらもう一回観たいな♪